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海を渡った日本の花 (38) カキ,カキノキ,Japanese persimmon, Sharon Fruit

Diospyros kaki     

世界で最も普及している日本原産の果実はカキの実. 次は "Satuma" といわれているミカンか.
Kaki-Kaempfer-Thunbヤマガキは日本の山地に自生しているが,食用としている大きな果実がなる種は中国から平安時代に渡来したと考えられている.これはシブガキで,アマガキは日本でシブガキの突然変異から生まれ改良されてできた.江戸時代には 1000 以上の品種があったと伝えられる.

ケンペルの『廻国奇観 (1712)』には,図と共に3ページに渡って種々の品種と共に紹介されている(図は上図,左側).種小名が日本名の「柿 Kaki」に由来する学名をつけたツンベルクは『日本植物誌 Flora Japonica (1784) 』でやはり3ページに渡り,日本産のカキについてシブガキやシナノガキと共に記し,これが原記載の一つとなっている(上図,右側).原記載のもう一つは彼の “Nova Acta Regiae Soc. Sci. Upsal.” iii. 208 (1780) での記述.

19 世紀には欧州・米国で栽培されるようになった.
USDA Pomological Watercolor Collection  YokohamaN米国には日本を開国に導いたペリー提督が,日本から苗を持ち帰り,ワシントンD.C.に植えたのが最初としている記事もある.確かに彼の遠征記第二部には,カキノキの腊葉標本が下田で採取された事が記載されているが,苗木を持ち帰ったという記述は遠征記にはない.米国には Native American が食用に用いていた Virginia Persimmon (D. virginiana) という小型のシブガキが自生していて,開拓者が完熟した実をプディングやケーキ,パイなどに調理していた.そのためか,大きな実の日本産のカキは歓迎され,特に温暖なカリフォルニアを中心に広く栽培されるようになった.
日本からの苗木の輸出も盛んで,ユリハナショウブの項で言及した「横浜植木」の種苗カタログ(1914)の表紙は真っ赤に実ったカキの実の木版画が彩った(上図,from USDA Pomological Watercolor Collection, NAL Collections, National Agricultural Library).現在では特に「富有柿 Fuyu」がひろく栽培され,流通している.

一方,イスラエルでは乾燥した気候に適応しているのか大規模に栽培され,栽培地の名前を冠した “Sharon Fruit” の名で西欧諸国に輸出され,そのため “Sharon Fruit” が,カキの実の名としては一般的になっている.

Kaki Linden Kaki USDA Yemon
J. LINDEN, “Illustration Horticole” (1889) ベルギー,多色石版
W. H. Prestele, “The 1887 Yearbook of the USDA (United States Department of Agriculture)” (1887) 米国,多色石版
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